「この病院、ブラックっぽい…」
「ホワイトな病院で働きたい!」
就職や転職活動のとき、こんな声をよく聞きますよね。
でも「ブラックな病院」って実際、どういう病院を指すのでしょうか?
今回は、転職を考えている方に向けて、「ブラックな病院」と「ホワイトな病院」の違いをわかりやすく整理して解説します。
病院選びに失敗しないためのチェックポイントもあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
▼この記事はこんな人におすすめ
・初めての転職を考えている
・転職に失敗したことがある
・自分に合った病院で働きたい
法的に「ブラックな病院」とされる会社とは?
まず、もっとも明確に「ブラックな病院」と言えるのは、労働基準法に違反している会社です。
▼ たとえば、こんなケース
- 労働対価に対する残業代を支払わない
- 36協定なしで長時間残業をさせる
- 有給休暇を取らせない(もしくは取らせにくい雰囲気がある)
- 社会保険に加入させない
- パワハラ・セクハラが放置されていると感じられる場合
これらは、すべて法律に違反する明確なブラックな病院の特徴です。
もちろん、すぐに是正されることもありますが、慢性的に違反が続いている会社は危険信号。
でも、なかなか内情はわからないもの。
だからこそ、信頼できる情報をゲットできるかどうかが転職活動では重要になってきます。
獣医療業界では、労働条件の詳細が外部からはわかりにくいことが多いので、人事採用の専門家である人材紹介会社に相談することも一つの手段ですね。
法的には問題がなくても「ブラック」と感じられやすい職場
実は、「法的にセーフ」でも、働く人が強いストレスや違和感を感じる職場があります。
例えば――
- 残業代はでるけど、残るのが当たり前になっている (雰囲気的に帰りづらい)
- 休みを取りづらいプレッシャーや、暗黙のルールがある
- ハラスメントまがいの言動が日常的であると感じられる
- 診療途中でも、残業不可なので帰らされる
このあたりは 「人によって感じ方に差がある」 点が判断しにくいところ。
また、多くの院長先生は開業に向けてかなりハードに仕事をしてきた方が多く、それが当たり前と思ってしまっていることもあります。日々の診察や獣医療の知識・技術の向上に加え、動物病院の運営となると、法律や世間の流れへの変化に対応しきれていないという現状も見受けられます。
だからこそ、自分が何を重視したいか・どんな働き方を望むのかも大切になってきます。
「自分にとってのホワイト」とは?
ホワイトな職場=全員にとって快適、とは限りません。
「自分にとってのホワイト」とは、自分が求めるキャリアや生き方に合っている環境のことです。
たとえば、
- しっかり休みがとれる環境を重視したい人
- 多少ハードでも学べる環境がいい人
求めるものによって、「同じ動物病院」でも感じ方は大きく変わります!
例:「休日」について考えてみよう
例えば、年間休日数が以下のような場合――

「さて、この中でブラックなのはどこ?」
「そして、あなたにとってのホワイトってどこ?」
答え:労働基準法的にNGなのは「①52日」だけ。
労働基準法では、原則として毎週少なくとも1日の休日(または4週間に4日)が必要とされています。
では、休日が多ければ多いほど良いのか?
実は、休日や残業が厳しく制限されている病院では、勉強や成長の機会が奪われてしまい、「もっと学びたい」タイプの人には物足りない、いわば“自分にとってはブラック”な環境に感じることも…。
ブラックな病院に入らないためのチェックポイント
✅ 就活・転職前にできるチェックリスト
チェック項目 | 注意ポイント |
---|---|
面接時の対応 | 面接する人が高圧的、説明が曖昧なら要注意 |
求人情報と実態のズレ | 「未経験歓迎・月給50万円」など 不自然な高待遇には裏があるかも |
求人の詳細 | 給与(基本給や固定残業)・残業・36協定など、細かな条件面を確認。アバウトなところほど、すべてがあいまい |
実習 | 実際の職場の雰囲気を見るチャンスは活かすべき |
退職者の声 | 退職者の声や噂はポイント。ただし、辞めた人はマイナス感情であることがほとんどなので、事実と感情は切り分けて。また、その情報がいつのものなのかはしっかり確認を |
「自分にとってのホワイト」を見極めることが大切
そのためには、自分の軸を持つ必要があります。今までの経験やスキル、大切にしている価値観、ライフスタイルなど、様々な角度から自分自身を振り返り、将来の目標を明確にしましょう。そうすることで自分の軸が明確になり、「自分にとってのホワイトな病院」が見つかるはずです。
そして、最後に忘れてはいけないのは、すべての人にとって完璧な会社は存在しないということ。
- 「多少残業があってもやりがいがあるから平気」
- 「高収入よりも、人間関係の良さが大事」
- 「指摘されたくないから、ディスカッションはしたくない」
- 「診断能力を高めたいから、厳しいフィードバックが欲しい」
など、人によって理想の働き方は異なります。
大切なのは、「あなたにとってのホワイトな病院」を見極める力です。
自分の価値観やライフスタイル、将来の目標を考えたうえで、「自分に合った会社かどうか」を判断しましょう。
まとめ|就職・転職で後悔しないために
「ブラックな病院」の定義は一概には言えませんが、
- 明確な法令違反がある会社は避ける
- 心身をすり減らす“隠れブラック”にも注意する
- 自分に合う職場環境を見極める
これらの視点をもつことが、就職・転職での失敗を防ぐカギになります。
「求人票はしっかりと読み込む」「口コミや実体験を参考にしてもいいが、自分の軸で考える」
ぜひ、冷静な目で病院を見て、ご自身のキャリアにあった“ホワイトな働き方”を実現してくださいね!
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