病院長ってどんな仕事?

この記事は、動物病院の病院長の仕事についてまとめています。
こんな人におすすめですので参考にしてください。

  • 独立・開業を考えている
  • 勤務医で高収入を得たい
  • 新しい環境で自分のやりかたで挑戦したい
  • 経営について学びたい
  • チームマネジメントに興味がある
  • 裁量と責任をもって診療をしていきたい

獣医師のキャリアの一つに挙げられる病院長。

ただ、その実態は病院によって大きく異なり、獣医療以外の業務も多くあります。
今回は、そんな動物病院の病院長の仕事内容についてまとめました。
キャリアUPに向けた参考として活用ください。

病院長の仕事って?


動物病院における「病院長」は、単なる臨床責任者ではなく、病院全体を包括的にマネジメントするリーダーであり経営者です。
獣医師としての臨床スキルはもちろん、スタッフの育成、経営判断、リスクマネジメント、地域との関係構築など、幅広い領域に責任を持つ立場です。

主な4つ仕事を分けて解説します!

  •  臨床業務の監修・指導
    病院長は診療方針の策定や難治症例への対応など、医療の質を担保するための中心的存在です。症例カンファレンスの主導、学会・セミナーへの参加推進などを通じて、自分の技術・知識向上に加え、院内の技術水準の向上に努めます。新たな医療機器の導入や医療サービスの拡充も病院長の裁量で判断されることが多く、病院の医療的な方向性を示す役割があります。
  • 人材マネジメントと組織づくり
    動物病院では、獣医師・愛玩動物看護師・アニマルケアスタッフ・トリマー・受付といった多職種が協働します。病院長は、チーム全体の円滑なコミュニケーションと適切な役割分担を通じて、組織運営を行うため、採用活動や人事評価、定着率の向上施策など、人に関するマネジメント業務は非常に重要な要素です。特に昨今では若手スタッフの離職率やメンタルヘルスの課題も顕在化しており、心理的安全性の確保も病院長の課題のひとつです。
  • 経営と収益管理
    動物病院の持続的な運営のためには、経営感覚が欠かせません。売上の分析、コストの最適化、価格設定、投資判断、プロモーション施策の企画など、経営戦略を実行する責任があります。経営指標(KPI)をもとにPDCAを回す体制づくりが求められ、経理担当者や税理士との連携も日常的に発生します。病院の成長性や収益性をどのように描くかが、病院長のビジョンとして試される部分です。
  • 顧客対応と地域連携
    顧客満足度の最大化も病院長の重要な責務です。クレーム対応や信頼関係の構築、リピーター獲得のためのサービス改善など、直接的な顧客対応に加えて、地域の他業種との連携(ペットショップや保護団体、行政機関など)も業務に含まれます。広報活動としてのSNS発信やホームページの運営にも関与し、病院のブランド構築を担います。

病院によって、任せられる業務内容は大きく異なる?

多岐に渡る病院長業務。オーナーであれば、そのすべてを行いますが、分院やグループ病院の病院長はどうでしょうか?
実は、同じ病院長というポジションですが、キャリアを考えるにあたり重大なポイントがここにあります。
病院の考え方によって、病院長に求められる業務が大きく異なるからです。

大別すると2つに分かれます

  • 経営者の一員として、自分の【病院運営】全部を完全に任せられる。
    経営会議へ参加や販促企画、採用活動(実習調整や合同説明会への参加なども)を行い、病院の売上向上、人件費・経費コントロール、利益増大に対しての数値責任と実行責任を担うケースが多い
  • 提供価値である【獣医療の質】を担保することを任せられる。
    診療を中心とした臨床業務、顧客対応、スタッフマネジメントだけを担うため、経理や人事採用業務は別部署や他スタッフが担うことが多い。

責任の大きさと求められるスキル

病院長が担う責任は、医療事故、経営不振、人事トラブルなど多岐にわたります。これに対応するには、獣医学的知識に加えて以下のようなスキルが必要です。

– マネジメント能力(人・物・金の管理)
– コミュニケーション能力とリーダーシップ
– 経営リテラシー(収支管理、契約、労務知識)
– 問題解決力と判断力
– 組織文化の形成能力

また、プレイヤーとしての自分と、マネージャーとしての自分を切り分け、俯瞰的に病院全体を見渡せる視点も不可欠です。
キャリアを考える際には、獣医療も含めた能力開発にどのくらいの時間を使っていくかで、働き方やどのような職務内容が適切かを考える必要があります

病院長の給与相場は?

病院長の報酬は、経営状況・規模・オーナーか否かで大きく変動します。以下はあくまで目安の範囲です。

病院規模 月給の目安  年収の目安
小規模(〜5人)     50〜70万円 600〜840万円
中規模(6〜15人) 70〜100万円840〜1200万円
大規模(16人〜)100万円〜  1200万円〜2000万円以上も

オーナー兼病院長の場合、売上や利益に応じて年収2000万円以上となることもあります。一方、勤務病院長(法人の雇われ院長)の場合、役職手当などを含んで1000万円前後の給与水準であるケースが多く見られます。

傾向として、規模が大きいほど給与は高くなりますが、病院長に求められる業務と責任範囲に対する考え方に違いがあり評価とも連動することが多いです。

そのため転職の際には、業務内容と責任範囲、評価制度については細かく確認することをお勧めしています。

病院長のやりがい

病院長職の魅力は、単なる診療だけにとどまらない「組織づくりの面白さ」と「地域に貢献できる実感」です。スタッフや飼い主様の信頼を得ながら組織を成長させていくプロセスは、非常にやりがいのある仕事です。
将来的に開業を目指していく方、病院長として年収アップを目指す方は、臨床経験と並行して、マネジメントや経営に関する学びにもつながる魅力的なポジションです。

一方で、責任は重く、孤独を感じやすい立場でもあります。病院長への就任・転職は、意思決定の重みや経営上のリスクや、獣医療以外のバックサポート体制がどのようになっているかも大切なポイントです。

病院長というポジションは、獣医師としてのキャリアを一段階引き上げる、大きな挑戦と成長の機会となるはずです。

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